Raspbian jessie でroot宛のメールをGmailに転送する

2016年2月18日

Linuxでは、エラーなどのメールがroot宛に届くため、root宛のメールをチェックしておく必要があります。
とはいえ難しい設定をするのは面倒なので、Raspbian jessieに簡易のSMTPサーバを導入し、root宛のメールをGmailに転送して、スマートフォンで受信することにしました。

構築手順は以下のとおり。

事前準備

Gmailアカウントの取得

既にお持ちのGmailアドレスを利用する場合は不要ですが、メール通知専用でメールアドレスを用意したい場合は、Gmailの公式サイトでアカウントを作りましょう。(アカウントの作り方はさすがに説明不要と思うので割愛します)

https://mail.google.com/

スマートフォンのGmail設定

メール通知に利用するGmailアドレスへのメールが受信できるように、スマートフォンを設定しましょう。(これも説明不要と思うので割愛します)

Gmailのセキュリティ設定

デフォルトのセキュリティ設定では、Raspbian jessieからGmailにログインしようとすると弾かれて、Gmailに以下のようなメールが届きます。

ログイン試行をブロックしました

xx様
最新のセキュリティ標準を満たしていないアプリからあなたのGoogleアカウント(xxx)にログインしようとした人がいます。

詳細:
2016年2月17日水曜日、20:30(日本標準時)
日本, 東京都港区*

アカウントへのアクセスにはGmailのような安全なアプリを使用することを強くおすすめします。Googleが提供するアプリはすべてこうしたセキュリティ基準を満たしています。安全性の低いアプリを使用するとアカウントが脆弱なままになるおそれがあります。

Googleではこのログイン試行を停止しましたが、最近使用した端末を確認する必要があります。

そのため、Googleのアカウント情報にログインし、以下の設定を解除して、無効 にしてください。

ログインとセキュリティ接続済みのアプリとサイト安全性の低いアプリの許可:有効

文字で見ても難しいと思いますので、設定箇所は以下の画像を参考にしてください。

gmail

sSMTPサーバのインストール

Gmailにメールを送信するために、簡易のSMTPサーバ(sSMTP)とmailコマンド(heirloom-mailx)をインストールします。

sSMTPサーバの設定

/etc/ssmtp/ssmtp.conf ファイルを開き、root宛のメールをGmailに送るように設定します。

設定箇所は以下の部分だけで良いので、ssmtp.confファイルにサンプルとして記載されている設定は全部消して構いません。

hoge@gmail.com というメールアドレスに送信したい場合を例にします。"★"部分はコメントです。

メール送信テスト

以下のように入力して、root宛にメールを送信してみましょう。

testというメールがGmailに届けば成功です。

もし、以下のようにfailedのメッセージが表示された場合は事前設定で解説済みのGmailのセキュリティ設定がきちんと実施されていませんので、設定しなおして、再チャレンジしてください。

send-mail: Authorization failed (534 5.7.14  https://support.google.com/mail/answer/78754 mm2sm40358841pab.34 – gsmtp)

 

これで、監視メールなどなど、全てroot宛に送ればGmailで受信できるようになりましたね。お疲れ様でした。