Raspberry Pi 2 Model B用にUSBメモリ(SanDisk Ultra Fit 128GB)を購入してみた

2019年11月5日

Raspberry Pi 2 Model B 用に最適そうなUSBメモリを購入してみました。

SanDisk Ultra Fit 128GBです。
sandisk-ultra-fit-128gb

用途

  1. ラズベリーパイで使う
  2. ファイルサーバ(SAMBA)のデータ保存領域
  3. ミュージックサーバ(MPD)の音楽データ保存領域

要件

用途のために必要な要件…というより条件は、

  • 小さい
  • 低消費電力
  • 最低限USB2.0までの対応(ラズベリーパイがUSB2.0までのため)
  • USB3.0対応なら、なお良し(音楽データの初期転送をUSB3.0対応の別PCで実施するため)
  • 書き込み速度は最低11MB/sぐらい(ラズベリーパイのNICが100Mbpsのため)
  • 書き込み速度は速ければ早いほど良い(音楽データの初期転送をUSB3.0対応の別PCで実施するため)
  • 容量は大きければ大きいほど良い
  • 安いほうが良い

要件を満たせるUSBストレージ

検討の結果、San Disk Ultra Fit 128GB を選定しました。

詳細およびベンチマーク結果等は以下のとおり。

要件対応

小さい ⇒ 超小さいです。USBの口に刺すと、頭がちょこんと出るだけです。(付属しているキャップは正直不要です)
非常にコンパクトなので、ラズベリーパイの小さな見た目を損ないません。
sandisk-ultra-fit-128gb

低消費電力 ⇒ 低消費電力です。私は既にラズベリーパイのUSBにS/PDIF出力BEHRINGER UCA202と、wifi APモジュールWN-G150UMWを取り付けていますが、さらにSanDisk UltraFit 128GBを取り付けても、MAX1A のUSB充電器で電力が足りています。

最低限USB2.0までの対応(ラズベリーパイがUSB2.0までのため)
USB3.0対応なら、なお良し(音楽データの初期転送をUSB3.0対応の別PCで実施するため) ⇒ USB3.0対応です。

書き込み速度は最低11MB/sぐらい(ラズベリーパイのNICが100Mbpsのため)
書き込み速度は速ければ早いほど良い(音楽データの初期転送をUSB3.0対応の別PCで実施するため) ⇒ 早いです。シーケンシャルread 130MB/s超え、シーケンシャルwrite 42MB/s超えでした。

Crystal Disk Markによるベンチマークテスト結果は以下です。
diskmark

容量は大きければ大きいほど良い
安いほうが良い ⇒こちらを同時に満たせるのは128GBでした。

Raspberry Pi 2 Model Bに接続

先にWindowsのPCを使って、exFATでフォーマットしておきましょう。

1024KBを1000KBとして計算した容量なので、115GBと認識しています。
format

フォーマットしたUltraFit 128GBをRaspberryPi接続すると自動で認識してくれます。
ちなみにOSはRaspbian jessieです。

/var/log/message ファイルのログ抜粋

Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55762.944868] usb 1-1.3: new high-speed USB device number 5 using dwc_otg
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.046473] usb 1-1.3: New USB device found, idVendor=0781, idProduct=5583
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.046502] usb 1-1.3: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=3
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.046519] usb 1-1.3: Product: Ultra Fit
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.046534] usb 1-1.3: Manufacturer: SanDisk
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.046549] usb 1-1.3: SerialNumber: xxxxxxxxxxxxxxxx
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.047708] usb-storage 1-1.3:1.0: USB Mass Storage device detected
Jan 19 23:56:19 raspberry kernel: [55763.048178] scsi host0: usb-storage 1-1.3:1.0
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.046507] scsi 0:0:0:0: Direct-Access     SanDisk  Ultra Fit        1.00 PQ: 0 ANSI: 6
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.048211] sd 0:0:0:0: [sda] 242614272 512-byte logical blocks: (124 GB/115 GiB)
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.049561] sd 0:0:0:0: [sda] Write Protect is off
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.050170] sd 0:0:0:0: [sda] Write cache: disabled, read cache: enabled, doesn't support DPO or FUA
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.068440]  sda: sda1
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.068884] sd 0:0:0:0: Attached scsi generic sg0 type 0
Jan 19 23:56:20 raspberry kernel: [55764.129590] sd 0:0:0:0: [sda] Attached SCSI removable disk

ログから、124GB/115GiBとして認識していることや、sda:sda1として認識していることが分かりますね。

fdisk -l コマンドで確認してみます。

Disk /dev/sda: 115.7 GiB, 124218507264 bytes, 242614272 sectors
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disklabel type: dos
Disk identifier: 0x00000000

Device     Boot Start       End   Sectors   Size Id Type
/dev/sda1          32 242614271 242614240 115.7G  7 HPFS/NTFS/exFAT

/dev/sda1115.7GBで、exFATですね。

Raspbian jessieでマウントする

必要なパッケージのインストール

Raspbian jessieはデフォルトではexFATのファイルシステムを扱えないため、exFATを扱うためのパッケージをインストールします。

$ sudo apt-get install exfat-fuse exfat-utils

マウントディレクトリの作成

/ 直下に usbmem というディレクトリを作成する例

$ sudo mkdir /usbmem

マウントしてみる

UltraFit 128GB上のファイルシステムが /dev/sda1として認識されていることを確認済みなので、/dev/sda1 を /usbmem というディレクトリにマウントします。

$ sudo mount /dev/sda1 /usbmem

df -h コマンドでマウントされていることを確認します。

$ df -h

ファイルシステム   サイズ   使用   残り  使用% マウント位置
/dev/sda1        116G    0G   116G   0%  /usbmem

起動時に自動マウントされるように設定する

次回以降のOS起動時に自動マウントされるように、/etc/fstabに設定を追記します。

$ sudo vi /etc/fstab
proc            /proc           proc    defaults          0       0
/dev/mmcblk0p1  /boot           vfat    defaults          0       2
/dev/mmcblk0p2  /               ext4    defaults,noatime  0       1
/dev/sda1       /usbmem         exfat   defaults,noatime  0       0 ★追記

ポイントは、noatime オプションを入れておくことです。noatimeオプションを入れることで、ファイルアクセス時のタイムスタンプ更新をしなくなるので、アクセス速度向上とUSBメモリの書き換え抑制による長寿命化が期待できます。

その他

「数十GBのデータをUSB3.0で一気に書き込んだら熱がすごいことになる」というようなレビューがありましたが、Raspberry Piで使う限り、そんな使い方はしない(できない)ので問題なしと判断しました。
実際には、スマホからのファイル操作と、音楽ファイルの読み取りぐらいをUSB2.0で実施するだけなので全く問題なく快適に使えています。
ファイルサーバ(SambaによるNAS)の構築や、ミュージックサーバの構築は別記事で書きます。

オススメですよ。